「好き」と言えるものがある――それは、日々の中で折れずに立ち続けるための、静かな支えになるのかもしれません。 『自分あらば「好き」語り』は、その名のとおり、「自分が好きでいるもの」「好きでいたいと思うこと」について、まなざしを向け、ことばを重ねていくシリーズです。自慢話でもなく、専門的な解説でもなく、ただ一人の個人が、日々の暮らしのなかで感じた「好き」という気持ちに向き合い、それを丁寧に語る試みです。 今回取り上げるのは、分散型SNS「Mastodon」。SNSと聞くと、つながりの多さや拡散力ばかりが注目されがちですが、Mastodonは少し違います。ここには「静かさ」と「手触り(